SR-71 ブラックバード
SR-71は1966年から1998年まで米空軍で運用された高速・高高度で飛行可能な双発の超音速戦略偵察機である。愛称は「ブラックバード」「ハブ」。その非常に高い飛行性能で有人航空機としての最高速度(3530km/h)や最高高度(約26000m)など、数々の記録を打ち立てた。SR-71は1960年代にA-12偵察機の改良型として開発された。当時の先進技術が数多く採用されており、機体形状はレーダー断面積を小さくしたA-12の形状をベースにしている。A-12よりも長さと重さがあるため、より多くの燃料を搭載することができ、2人乗りのコックピットを備えていた。一時は爆撃機としての運用も検討されたが偵察機としての運用が中心となった。1988年に政治的な理由から退役したが、1990年代に数機が一時的に再稼働した後、1998年に2度目の退役を迎えた。SR-71の退役後は偵察衛星や無人航空機(UAV)がその役割を担っている。UAVの後継機として提案されているSR-72は現在開発中で、2025年の飛行を予定している。SR-71は少なくとも32機が製造され、残存する機体のほとんどは博物館に展示されている。
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