光琳松 松樹千年翠

文字は禅語「松樹千年翠」しょうじゅせんねんのみどり。松の翠は今昔の別なくいつも瑞々しい。千年の無言の説法。
花の色や空の色など季節の移ろいは美しく感じることではある。比べて雪の日も酷暑の日も変わることない松の緑色は人目をひくことは少ないが万古不易の強い美しさがそこにはある。
また、松は長寿のシンボルでもあり、おめでたい禅語でもあります。

絵柄は光琳模様の「光琳松」を現代の模様にアレンジしたもの。

光琳模様は狭義に解釈すれば尾形光琳が描いた模様をさすが、一般にはその作風を踏襲した琳派およびその亜流の模様をも含めていう。この光琳松も尾形光琳がデザインしたものかと言われればあまり確信がない。ちなみに、18世紀前半期に刊行された小袖雛形(こそでひながた)から、光琳模様の名称を取り上げてみると次のようなものがある。光琳きく「天の橋立」。光琳杜若(かきつばた)、光琳梅、光琳菊。光琳渦水。光琳桔梗(ききょう)。光琳水。光琳松「滝の流」。

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